12月13日にTOYOTAプレゼンツFIFAクラブワールドカップジャパン2007の準決勝 浦和レッズ対ACミランが行われた。
まず、FIFAクラブワールドカップだが、 そもそもはトヨタカップ(インターコンチネンタルカップ)といって コパ・リベルタドーレス(南米クラブのカップ戦)を勝ち上がった南米王者と UEFAチャンピオンズリーグ(ヨーロッパクラブのカップ戦)を勝ち上がったヨーロッパ王者が 日本で世界一を決めるというサッカーイベントだった。
それがアジア、アフリカ、北中米のいわゆる第三勢力の躍進を背景に 2005年から南米、ヨーロッパだけではなく6大陸のクラブ選手権王者となり現在に至っている。
まあ、6大陸の王者といっても、オセアニアはオーストラリアがアジアにAFCに移った為 昨年、今年とアマチュアクラブが出場している。実質5大陸王者+1アマチュア。 アマチュアがプロに挑むというのは、それはそれで観ていて楽しいし、意義のあることだが、 さすがにクラブ世界一を決める場では場違いでオセアニア王者が必要なのか疑問視され、 そんなこともあり今年からは開催国枠ができた。開催国枠もどうかと思うのだが。
昨年度のJリーグの王者が開催国枠でオセアニア王者とプレーオフで対戦し、 勝った方が6大陸王者のトーナメントに出場する。 日本のチームががAFCアジアチャンピオンズリーグに優勝した場合、アジア王者として出場し、 AFCアジアチャンピオンズリーグの準優勝のチームがプレーオフに出場する、といったルールだ。
嬉しいことに、今年は見事浦和レッズが開催地枠ではなく、アジア王者として出場した。 開催国枠という世界的に恥ずかしい立場ではなく、アジアの王者としてJリーグのチームが FIFAクラブワールドカップに出場する。日本のサッカー界にとって歴史的なことだ。
そして、12月13日に浦和レッズ対ACミランが行われた。 日本のJリーグのチームがヨーロッパ王者に戦いを挑んだ記念すべき日だ。
結果はご存知の通り1-0でACミランが浦和レッズを破った。 メディアでは「惜敗」、「互角に渡り合った」などと浦和レッズに偏った見方で報道されているが 残念ながら現実は「完敗」だと思う。
「1-0で善戦した」というよりは、「1-0に押さえ込まれた」そんな試合だった。 まったくといって浦和レッズが得点と入れるシーンを想像できなかった。 ACミランは試合をコントロールしていた。決勝戦への体力温存まで考えて。
浦和レッズにチャンスがなかったわけではない。 もしかしたら勝てたかもしれない。 サッカーは1回でもチャンスをモノに出来れば勝てる可能性がある。 だが、勝てなかった。そして1-0の結果以上の実力差があった。
すべてが負けていたとは思わない。 純粋にテクニックだけだったら浦和レッズの選手も負けないと思う。 だが、テクニックの使い方は断然ACミランの選手が上だった。
また、フィジカルの強さ、玉際の強さ、判断の早さも際立っていた。 じわりじわりとプレッシャーをかけられて、パスコースも消された浦和レッズは 難しいコースにしかパスを出せずカットされる。 パスを断念し突破を試みるもフィジカルの強さ、玉際の強さに勝てずにボールを奪われる。 この繰り返しだった。 試合を観ていてACミランが負けるのではと思った瞬間がまったくなかった。 それほどの差があったのだ。
そして何よりも集中力。 一瞬の隙を逃さず1点を奪った。 ボールを持って隙を見つけた瞬間からゴールまでのプレーは本当に美しかった。
1点取ってからのACミランはリスキーなプレーをしなくなった。 いわゆるイタリアのリアリスティックなサッカーだ。 こうなってしまったら勝てる見込みはかなり薄い。
でも負けてよかったと思う。 実力差が計れない立場から計れる立場まで上がってきたのだから。 浦和もACミラン相手にドン引きで守るのではなく 自分達のサッカーを貫いた。そして負けた。 実力差がはっきり見えたはずだ。
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